−書と自然物−

自然物とは、人手を加えていない、ありのままの形で存するもの。

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書で扱う「文字」とは人が作ったものであり自然物とは対照的なものでもあるにも関わらず、

人は生まれながらにしていつの間にか言葉や文字を自然に身につけている。

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​文字というものはもともと自然物の形を人手を加えて造ったものではあるが、墨で紙面に描く文字表現では、文字でありながら、機械的な直線などはなく、水分や紙を扱うがゆえに発生する偶然性が含まれており、書道というのは面白い表現方法の一つだと思っている。

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